磨崖仏の劣化に関する研究


大分県には多くの磨崖仏が点在しています。磨崖仏は平安時代から室町時代にかけて彫られたものであり、私たちは、この貴重な文化遺産である磨崖仏の保存を目的に磨崖仏の劣化に関する研究を行っています。
大分県には国宝に指定されている臼杵磨崖仏をはじめとして熊野、普光寺、犬飼、菅尾、大分元町磨崖仏(石仏)等の多くの磨崖仏がありますが、それらは多かれ少なかれ劣化しており、その修復・保存が重要課題となっています。私たちは、磨崖仏の劣化度を非破壊法である帯磁率測定、超音波伝播速度測定、含水率測定、反発値測定等を用いて推定しています。







調査の結果、劣化度の上昇に応じて帯磁率並びに超音波伝播速度が低下し、これらの方法が岩石劣化度の推定に有効であることが分かりました。また、劣化した岩石を調査することにより塩類風化が最も重要な劣化要因であることが分かりました。



















磨崖仏の写真集

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